Management
Yoichi Goto
Freeride World Tourを、アジアで初めて白馬に誘致した立役者。国連世界観光機関(2015年)やMountain Planet(2022年)が開催するカンファレンスでパネリストを務めた経験。
Kei Inoue
基礎スキーヤーとして活動したのち、カナダに半移住して北米最大のスノーリゾートである Whistler Blackcomb で世界中のゲストを相手にインストラクターを務めた経験。
Ryutaro Sato
グローバルな投資銀行やプライベートエクイティでのキャリアを経て、日本が海外に誇る自然やスポーツの力を信じてジョイン。
Operational Log // Behind the Scenes
手つかずの雪山に刻まれる一本のシュプール。その「1日の舞台」を安全に整え、大会を成立させることは、決して華やかな作業ではありません。私たちの現場は、泥臭い調整と、予測不能な自然環境との絶え間ない対話の積み重ねです。
Stakeholders:
Chubu-Sangaku National Park /
Hakuba Village / Min. of Environment
FWTの舞台は整備されたゲレンデの外、国立公園内などの厳格なルールで守られた場所にあります。例えば白馬大会では、スキー場だけでなく自治体、観光局、そして環境省など、多岐にわたる機関との数ヶ月に及ぶ事前協議が必要です。
「国立公園の生態系を守りつつ、いかにして安全な競技環境を確保するか」。この極めて繊細な合意形成を図り、地域の理解と協力を得ることこそが、大会を支える最も重要な土台となります。
Operation:
Manual Transport / Zero Helicopter /
Cancellation Protocol
開催の号砲が鳴れば、夜明け前から極寒の中での設営が始まります。環境保護の観点からヘリコプターは動員せず、リフトとスタッフの人力のみで資材を山頂へと運び上げます。腰まで埋まる深い雪を掻き分け、一つひとつのゲートを設置していく作業は、身体的にも精神的にも限界を伴います。
しかし、どれほど準備に膨大な時間をかけ、数日間の「ウェザーウィンドウ」を設けて天候を待ち続けても、自然は時に非情です。前日の気象急変により、延期や大会そのもののキャンセルを決断することもありました。それは、選手の「命」を守るための、運営チームとして最も重く、かつ最も優先されるべき責任だと考えています。
Visual Production:
FPV Drone / Battery Management /
One-Shot Tracking
フリーライドの魅力を伝える映像制作も、過酷な環境下で行われます。極低温下ではドローンのバッテリー消耗が激しく、機材トラブルのリスクが常に付きまといます。その中で、一瞬で斜面を駆け下りる選手のラインを完璧に捉えるため、プロダクションチームは凍てつく雪の上にベースを構え、神経を研ぎ澄ませます。
やり直しのきかない一発勝負のライディングを、ドローンによって詳細に記録する。この執念とも言える映像制作が、世界中のファンやパートナーへ、現場の熱量とフリーライドの文化的価値を届ける原動力となっています。
Legacy:
10 Years Since 2017 /
Global Pathway
私たちがこうした手間の掛かる舞台作りにこだわる理由はただ一つ、日本のアスリートが世界へ羽ばたく環境を守りたいという情熱です。日本に本格的なフリーライド文化を根付かせ、若い才能が安全に限界へ挑戦できる場所を確保するために、私たちは10年間、歩みを続けてきました。この実直な運営の積み重ねと安全への執念こそが、FWTを支える最も強靭な基盤であると信じています。